はじめに
調停とはどういう流れで行われるのかについて説明します。
「何をいつ準備すればいいのか」「当日はどういう流れなのか」など、わからないがゆえに、不安だと思いますが、流れを知ることで不安を少しでも和らげていただければと思います。
不倫をしている有責配偶者の夫から調停を申し立てられた経験から書きますが、自分が申し立て側であっても大きく流れが変わるわけではないので参考にしてください。
調停までの流れ
まずは「通知受領→準備→当日」という調停の流れについてです。
通知受領
有責配偶者から調停を申し立てられる側の方は、調停は通知から始まります。
郵便ポストに通知が届きますので、通知を受け取ったら、以下の流れで動き出しましょう。”
①通知チェック
まずは調停の通知書類をチェックしましょう。
色々な書類が入っているので一通り目を通します。
②提出物期日確認
書類の中に提出物があるので、その期日を確認しましょう。
③事実関係の整理
当日までに事実関係を整理しておきましょう。
・相手方の主張ポイント(請求内容・理由)を洗い出し
・自身の言い分・証拠をリスト化
以上を元に、「陳述書」などの書類を準備していきます。
調停の書類について詳しくはこちらの記事でまとめています。調停書類についてひとつずつ説明していますので、不安がある方は参考にしてください。
https://sarezuma.com/letter/
調停の服装・持ち物の準備
調停は当日の印象も大切です。身だしなみも流れの一部としてチェックをしておきましょう
・服装例
ジャケット+きれいめパンツ or スカート
落ち着いた色味のインナー
・NG例
・カジュアルすぎる装い
着て行ってはいけないものがあるわけではありませんが、場違いな服装は自分が居づらくなる可能性があります。
・必携アイテム
・メモ帳&ペン(質問や委員へのメモ用)
・提出物のコピー
調停の服装について、詳しくはこちらの記事にまとめています。

調停当日の流れ
調停日の流れについてみていきます。
受付
・通知に書かれた家庭裁判所へ行く
・受付で名前を伝えて、呼び出しまで待つ
・控室へ移動する
・呼び出されたら調停が行われる部屋に移動する
調停についての説明
・調停委員からの冒頭説明を受ける
・調停の趣旨や進行方法を確認
※この際、夫からのDVなど、夫と対面したくなければ希望を伝えられます。
主張の提示
説明が終わったら、それぞれに主張を述べるターンを繰り返します。
まずは調停を申し立てた側から始まることが一般的なようです。
・調停を申し立てた人が主張をする 15分程度
(この時、申し立てられた側は別の部屋で待機)
・次に、申し立てられた側が主張をする 15分程度
(この時、申し立てた側は別の部屋で待機)
具体例
有責夫 『妻に不倫をでっちあげられたから別れたい』
妻 『夫の不倫の証拠はこちらです』
この15分ずつの主張を1セットとして、もう1セット同じように双方が主張を述べます。
ただし最初の1セットである程度の話は調停員さんに伝わるので、次のターンは1セット目よりは短くなる傾向があります。
次回期日の設定
2セット行っても双方の主張が違えば、次回の期日の設定をします。
次回までの必要書類を指示される場合もあります。
▶説明を読んでも、調停のイメージはなかなかわきにくいものだと思います。
わたしの実際の調停体験につきましてはnoteの方で詳しく述べています。エピソードも交えて紹介しておりますので、調停が怖い方、不安な方に読んで頂けると、少し落ち着いて当日を迎えられると思います。
調停日(二回目)
一回目から約一か月後に再度調停日が設定されるのでまた家庭裁判所へ赴きます。
双方の陳述
一回目と同じように双方陳述を行いますが、一回目と異なる点は以下です。
・調停冒頭の説明はありません。
・陳述ターンは一回目と異なり、こちらからになる可能性もあります。
一回目よりお互いに話が分かっているので、新しい主張がなければあっという間に終了します。
裁判官との対面
調停の最後は
「裁判官との対面」→「不成立の宣言」という流れで締めくくられます。
裁判官との最終対面
調停最後には、短い時間ですが裁判官との対面があります。
夫婦と調停員、裁判官、書記官が一か所に集まりますが、DV等を受けている場合には夫と顔をあわせることについて大丈夫かどうか確認されます。
不成立の宣言
「調停は不成立となります。」というように、調停の不成立が告げられて、調停が終わります。
実際の “調停現場” の流れ
以上、調停の流れについてお伝えしました。
実際の調停現場は緊迫した場面ばかりではなく、調停員さんの優しさに助けられながら進んでいきます。流れだけでなく、「空気感」「人の温度」「自分の心の動き」が加わることで、調停に対する不安感も和らぐと思います。
↓詳しい1日レポート&人間ドラマ&心の揺れ動きはNoteでどうぞ↓
Note:『初めての調停』

