「浮気は1回だけ・・」
「一度しかしてないから・・」
パートナーからそう告げられ、1回だけの浮気でも慰謝料請求できるかお悩みの方、ご覧いただきありがとうございます。あるいは、一回だけの過ちでも慰謝料の対象になるのか、不安になっている方もいるかもしれません。
私は、夫の一回だけの浮気に対して慰謝料請求をしました。
今回はその実体験、どうやって請求したのかをお話しします。
一回だけでも浮気は浮気
※浮気、というと “心の浮気” “食事に行っただけ”、という状況から“体の関係”まで、様々な状況を指すことがありますが、この記事では不貞行為の意味で書きます。
法律でいう不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを指します。
重要なのは、不貞行為の「回数」ではなく「事実の有無」です。
つまり、1回だもでも100回でも、肉体関係があれば不貞行為に該当します。
実際、「旅行先で一度だけ関係を持った」「ホテルに一度だけ宿泊した」といったケースでも、不貞行為と認定され慰謝料の支払いが命じられた例はあります。
「1回だけ」という主張が本当かどうかは、ほとんどの場合、自己申告にすぎません。そういったこともあって、回数が何回であるかということよりも、裏切りの事実の有無が重視されます。
慰謝料の金額にしても、「一度だけだからゼロになる」ということはありません。
つまり、「一回だけだから大丈夫」という考え方は、法的には通用せず、一回だけでも浮気は浮気です。
一回だけ・・その浮気を知った理由
私は一回だけの浮気を夫にサレましたが、一回だけのことをどうやって知ったのか?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
私が一回だけの夫の浮気を知ったのは、夫の自白からでした。問い詰めたのではなく、話の流れで夫がペラペラ話し出したという感じでした。
「・・一回だけ」
私の知らないところで、私以外の女性と身体の関係を持ったという事実に、立っていられないほど衝撃を受けました。言った方は「でも一回だけだ」という弁明を付け加えているつもりかもしれません。でも言われた方は「一回だけ」という言葉がついたことで、まるで “軽く済ませた” “一回だけだからいいでしょ” と言われたような気持ちになります。
「一回だけって、本当に一回だけ?」
「一回だけっていつ?」
「どういうきっかけでそうなったの?」
信じていた人の口から出た裏切りという刃物で胸を刺された私は、ショックで過呼吸状態になりながらも、同時に次々と聞きたいことが沸き上がってきました。
一回だけならバレないのでは?
ここまで読んでくださった方の中には、
『一回だけなら一般的にはバレないのではないか』
『自白がなければわからないのでは?』と思われる方もいるでしょう。
そうですね、一回だけならバレない可能性もあるとは思います。
でも私は、バレることの方が多いのではないかと感じています。
バレている事例は多い
ひとつには、バレている事例が多い、という事実があります。
一回だけならバレない、のであれば、一回だけの浮気で慰謝料請求された事例は探すのが困難であるはずですが、実際には事例は普通に存在しています。
一回であろうと女の勘が働く
一回しかないのであれば、継続的浮気よりもバレる機会はそれだけ少ないはずですが、
一回であろうと複数回であろうと、女の勘はビビッと働きます。回数の問題ではありません。
後だしのようではありますが、私も自白される前から、なんとなく違和感を覚えていました。
自白する確率は結構ある?!
『一回だけ』で誰にも話さなければ秘密が秘密のままで終わるような関係性こそ、誰かに話したくなるのではないか?と夫を見ていて感じます。
人に言うことで初めて、秘密の出来事、あってはいけなかった関係、が完成します。
誰にも言わなければ秘密の事実が闇に葬られる・・そのことが、『一回だけ』の浮気をするような人間には耐えられないのではないかと。だから自白などという、最も浅はかなことをするのではないかと考えます。
小学生の時、『絶対秘密だよ』と言って秘密を共有してくる子の目的は、実は言いふらしてもらうことだったりしますよね。それに近いものがあるのではないかと感じます。
いずれにせよ、一回だけならバレない、という考えでいるとしたらそれは浅はかすぎます。
一回だけの浮気に慰謝料請求
一度くらいいいじゃない
そんな声も聞こえてきそうですが、私は一度だけであっても慰謝料請求を決意しました。
慰謝料請求を決意したわけ
このまま“水に流す”ような形にすれば、私の心の傷も出来事そのものも、なかったことにされてしまうからです。
・けじめ(この裏切りを正式に記録し、形に残す)
・区切り(被害を受けた事実を記録し、終わりにする)
・再発防止
・お金はあくまでもそれに付随するもの
このような思いで慰謝料請求を決意しました。
慰謝料請求の方法
もう終わったことだったため、証拠としては
・夫の自白の録音
・その書き起こし
・自白の中に出てくる浮気日時等の裏付けになるもの
などを使いました。
探偵を雇ったり、浮気現場を押さえたり、ということはしていません。
自白について詳しくはこちらでも書いています。
自白は証拠の一種として扱われますが、単なる口頭証言より、録音という形で残しておくことで信憑性が増します。「やっぱり言ってない」と後から覆されるリスクを減らすためにも、冷静なふりをしながらスマホの録音ボタンを押したことが役立ちました。

一度だけの関係の場合、現住所がわからないということもあるかと思います。私もそのケースでしたが、住所がわからないながらもなんとか弁護士の先生のご協力を得て、慰謝料請求をしました。

一度だけの浮気であっても、それはいつ明るみになるかわかりませんし、そうなった時に、配偶者は慰謝料請求をできるという事実を知って頂ければと思います。
慰謝料を判断する要素
慰謝料は話し合いによって金額が決まりますが、金額を決める際の要素となるのは以下のような点です。
・浮気(不貞行為)の回数や期間
・夫婦関係の良好さ
・婚姻期間の長さ
・子どもの有無
・相手側の収入や資産状況
他にも様々な要素が加味されて金額を決定します。
慰謝料の相場
50万円~200万円が一般的に多く提示されている相場になります。
実は私は『一回だけの浮気』をした相手2人に慰謝料請求をしていますが、2人ともこの金額から大きく外れない金額になりました。
実際の金額、慰謝料請求の詳細についてはnoteの方で公開いたします。
慰謝料請求が認められにくいケース
一方で、以下のような場合は慰謝料請求が認められにくくなることがあります。
・既婚者であることを相手が知らなかった
・夫婦関係がすでに破綻していた(別居など)
・浮気から3年以上経過している
このような事情があると、慰謝料請求が難しくなる場合もあります。
結論:一回だけでも浮気は浮気
「一回だけだから大丈夫」
これは、浮気をした側が自分を正当化するための言葉にすぎません。
法律上、不貞行為は回数ではなく事実の有無で判断されます。本当に一度だけであったとしても、肉体関係があれば慰謝料請求の対象です。
実際私は夫の一度だけの浮気に対し、相手方に慰謝料請求を行い、支払いを受けました。
一回だけのパートナーの浮気に慰謝料請求できるかどうか悩まれている方に、参考になれば幸いです。